2024.09.01
大石内科クリニック災害対策委員より配信します。
臨床工学技士の松本です。
最近、想定外の大雨や地震といった災害が身近になってきています。テレビやSNS等で様々な情報が溢れていて不安に感じられている方も多くいるかと思います。ですが、私たちにできる事はそんなに多くはありません。防災備品の準備、ハザードマップや避難場所の確認、災害伝言ダイヤルなど有事の際の連絡手段の確保などです。こういった事を確実に実行できるよう日頃から心がけていきましょう。また、災害時には多くのデマが飛び交う事があります、確実性のない情報に振り回されてかえって自分の身を危うくしてまったり、不必要な買いだめなどをして他人に迷惑をかけるような事がないよう気を付けましょう。大石内科クリニックでは井戸による水の確保や、大型発電機による電源の保持など施設の災害対策を行なっております。みなさんが安心して治療を継続していけるようこれからも努力していきます。
2024.07.25
運動掲示板更新致しました。
理学療法士 森島 遥加
握力は、日常生活を送る中で何気なく使っている力です。ペットボトルのふたを開けるとき、荷物を手に持つとき、タオルを絞るときにも手の力を使っています。握力が低下すると、普段のちょっとした動作でも不便を感じるようになります。日常生活を快適に過ごすためにも、握力を保つ必要があります。今回は握力トレーニングについて紹介します。自宅で取り組んでみて下さい。
2024.07.04
夏の透析料理教室開催のお知らせ
日時 2024年8月11日9:30〜12:00
場所 大石内科クリニック内
皆様のご参加をお待ちしています。
2024.06.08
運動掲示板更新致しました。
理学療法士 宮 元希
透析室入口に掲示しております運動掲示板を更新致しました。梅雨の時期、湿度や天候の変動が激しく、涼しい日もあれば蒸し暑い日もあります。寒暖差や湿度の差が知らず知らずのうちに心身にストレスを与えています。人の体はストレスを受けると交感神経が優位に働くようになります。交感神経が優位になると「頭痛」「肩こり」「寝つきが悪くなる」等の症状を引き起こす事があります。今回はご自宅で行えるストレッチを3種類ご紹介します。ストレッチを行う事で副交感神経が高まり、自律神経が整います。椅子を使用した簡単なストレッチですので、是非お試し下さい。ストレッチに関してご不明な点が御座いましたら、遠慮なくお声掛け下さい。
2024.04.06
動掲示板を更新しました。
理学療法士 森島 遥加
透析室入口にある運動掲示板を更新しました。肩関節周囲の筋力は加齢によって低下します。関節を動かさずにいると、肩関節の周囲が硬くなりやすく、可動域制限につながります。
普段動かさない筋肉を動かし柔軟性を高め、適度に運動をする事が大切です。今回、肩関節のトレーニングを紹介します。ご自宅でのセルフエクササイズに取り入れていきましょう。
2024.02.16
朝食を食べて筋肉量を増やそう
管理栄養士 前田 智実 筋肉の減少予防には、食事と運動が大切です。食事では、肉・魚・卵・大豆製品などのたんぱく質を十分に摂ることがすすめられていますが、筋肉を増やすには、たんぱく質の量だけでなく「体内時計」に合わせた食事のタイミングも大切です。
体内時計とは生体リズムを調整しているメカニズムの1つで、例えば、夜になると眠くなり、朝になると目が覚めるのは、体の中に体内時計が備わっているからです。また、栄養素の消化吸収、代謝などの日内変動にも関わっています。体内時計は24時間ではなく少し長くなっている為、毎日リセットする必要があります。その為には、朝の光を浴びること、朝食をしっかり食べることが必要です。
朝、昼、夕食のたんぱく質摂取量と筋肉量の関係を調査したところ、夕食でたんぱく質を多く摂取するよりも、体内時計に合わせて朝食に多く摂取する方が、筋肉量や握力が高いことが分かりました。多くの家庭では、たんぱく質の摂取量は夕食に多く、朝食に少ない傾向にありますが、体内時計に合わせ、朝食にたんぱく質をしっかり摂り筋力アップを図りましょう。
2024.02.15
運動掲示板を更新しました!
理学療法士 森島 遥加 透析室入り口にある運動掲示板を更新しました。加齢による筋力低下は誰にでも起こりますが、透析患者さんは筋力、体力の低下が起こりやすいです。体重を支えているお尻や太ももなどの大きな筋肉が減少し膝関節に負担がかかりやすくなります。負担がかかると膝関節周囲の靭帯、半月板、軟骨などの組織が傷み、膝痛を生じやすくなります。足の筋力を鍛えることで膝の傷みの軽減が期待できます。積極的に自宅でのトレーニングを取り入れましょう。
2024.01.03
透析と運動ノートを携帯しましょう。大石 明
明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願い申し上げます。さて、新年早々、能登半島で大地震が起きてしまいました。2011年の東北大震災で経験済みですが、大きな地震があると、停電と断水が起こります。土浦では、停電は夜には回復しましたが、断水は4,5日続いたため、井水を使う設備がある病院の透析室を間借りしてスタッフを送り込み日曜日に何とか透析させていただきました。平日になり、それも無理になると県に頼み込んで何とか給水車を県西地区から回してもらったりしてしのいだことが思い出されます。その後、当院では自家発電と井水を使う設備を整えたため、設備が破壊されない限り、透析可能になっています。それなら問題ないのではとお考えかもしれません。しかし、能登半島の被災状況をご覧になったと思いますが、建物が倒壊し、液状化や陥没等で車が通行できなくなっており、車や運転手を確保できないことも想定され、当院で透析を受けられるとは限らないのです。ですから、診察や透析の時だけ、透析と運動ノートを持参するのではなく、外出時は常に携帯するよう心掛けてください。
2023.12.01
運動掲示板更新致しました。
理学療法士 宮 元希
気温も下がり冬を感じる時期となりました。やる気が出ない、布団からでたくない、そんな悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。今回はそんな気分の乗らない寒い日に是非試して頂きたいストレッチを3種類ご紹介します。ストレッチを行う事で筋肉がほぐれ体も温まります。また乱れた自律神経が整いやる気もでてきます。ご自宅で出来る簡単なストレッチですので、是非お試し下さい。方法に関してご不明な点が御座いましたら、遠慮なくスタッフにお声かけください。
2023.09.30
運動掲示板更新致しました。
理学療法士 宮 元希
透析室入り口に掲示しております運動掲示板を更新致しました。今回のテーマは『杖』です。歩く際の支持物として杖を使用されている方も多いのではないでしょうか。今回は杖の正しい使用方法についてお伝えします。杖を使用されているのに誤った使用方法では、十分な支えにならない場合があります。この機会に是非一度お確かめ下さい。お伝えした他に気になる点が御座いましたら、遠慮なくスタッフにお声かけ下さい。
2023.09.28
精白米と無洗米の違いは?
管理栄養士 前田智実
新米が出回り、お米が美味しい季節です。スーパーのお米コーナーで「無洗米」をよく見かけますが、精白米との違いは何でしょうか。通常、お米の表面には、取り除くことができなかった「ぬか」が残っています。ぬかが残っていると、ご飯の香りや味が損なわれてしまうので、炊く前にお米を洗い、ぬかや汚れを取り除きます。「無洗米」は、ぬかがほぼ除去されたお米なので、炊く前に洗う必要がありません。この「ぬか」の有無は、米に含まれるカリウムやリン量と関係があり、精白米と比べ、精米度の高い無洗米は、ぬか層が多く削られているため、カリウムやリン摂取量を控えることができます。(精白米100g中:カリウム89r、リン95r/無洗米100g中:カリウム24r、リン25r)無洗米は精白米より少し価格が高いので利用に抵抗がある場合は、精白米を研ぐ際に、水を入れた状態で20秒間よく洗い、水を取り換える動作を5回繰り返すことで、お米に含まれるカリウムを約46%、リンを約50%減らすことができます。血液検査でご自身のカリウム値、リン値を確認して、お米選びを工夫すると良いでしょう。
2023.09.01
「防災の日」もしもに備えよう!
災害対策委員 鈴木弘恵
1923年9月1日は関東大震災が起きた日です。また、9月は台風による被害が多いため、防災意識を高める目的で9月1日が「防災の日」になっています。2011年3月11日の東日本大震災の日、まだ透析をしていなかった方も多いのではないでしょうか。当院では経験をもとに、自家発電や井戸水利用ができるようになっています。しかし、東日本大震災のような頻回な地震の際は、透析の中断や透析日を変更する事があります。必ずLINEや災害用伝言ダイヤルの確認をし、連絡が取れるように心がけましょう。そのため本人や緊急連絡先の電話番号が変更になった際は、速やかにお知らせ下さい。また出先で被災された際は、透析運動ノートを携帯している事がとても重要になります。ノートには透析条件やドライウエイト、災害用伝言ダイヤルの利用方法などが載っています。もしも他院で透析する際に必要な条件を載せています。現在ノートを利用していない方も毎回透析時にご持参頂き、常時携帯する事をお勧めします。災害はいつ起きるか分かりません。年1回は、災害時どうすべきか考え備えておきましょう。
2023.07.29
運動掲示板更新しました!
理学療法士 宮 元希
透析室入り口に掲示しております運動掲示板を更新致しました。今年の夏は連日猛暑が続いています。外出せず、涼しい部屋で過ごしている方も多いのではないでしょうか。そんな中で起こりがちなのは『夏バテ』です。涼しい部屋で長時間過ごす事や自宅と外の温度差が大きい事が原因で自律神経が乱れ、夏バテになってしまう事があります。体を動かす事で乱れた自律神経が整い、夏バテに負けない体になります。今回はご自宅で出来る運動を3種類ご紹介します。椅子を使用した簡単な運動ですので、是非お試し下さい。運動に関してご不明な点が御座いましたら、遠慮なくお声かけください。
2023.06.03
『スイカは腎臓にいいの?』
管理栄養士 前田 智実
患者さまから「スイカは腎臓に良いと聞いているので食べても大丈夫でしょ?」と時々聞かれます。スイカは利尿作用を促し、老廃物を排泄するため、血圧を下げ、むくみを取る効果があると言われています。しかし、この話は健康な方には腎臓病予防という意味合いで効果が期待できますが、腎臓の機能が低下している方や透析患者さまには当てはまりません。透析患者さまは、スイカの水分とカリウムが尿から排泄しにくい状態なので、むくみや高カリウム血症を引き起こす恐れがあります。しかし、スイカを食べてはいけないということではありません。スイカは、他の果物に比べて、カリウムを特別多く含んではいませんが、1回に食べる量が多くなりがちです。食べる量が多いと、カリウム摂取量も増えてしまいます。果物からとることのできるカリウム摂取量は1日100〜150rが目安です。スイカは1日可食部100g(1辺3.5pサイコロ状・3個)が適量です。摂取量に十分気を付けて旬の果物を楽しみましょう。
2023.05.31
運動掲示板を更新しました!
理学療法士 森島遥加
透析治療は1回4〜5時間、週3日をベッドの上で過ごします。長時間の同じ姿勢は同じ部位に圧がかかりやすく、腰痛が出やすくなります。慢性腰痛に対する運動療法には、通常の活動性維持、ストレッチ、筋力増強訓練、フィットネス、があります。今回はストレッチと筋力トレーニングを紹介します。寝る前や透析前に実践してみて下さい。ご不明な点やご相談などはいつでも理学療法士にお声かけください。お待ちしてます!
2023.03.11
「自分のドライウェイトを覚えましょう」
災害時にドライウェイト(基本体重)を申告できるように、自分のドライウェイトを覚えましょう。
2011.3.11の東日本大震災以降、当院では井戸を掘り、自家発電を備え、自施設で透析を行えるように施設環境を整えて参りました。
災害はいつ起こるかわかりません。土浦より離れた出先で災害にあい、他の施設で透析を行う事になってしまった時に、ご自身のドライウェイトを伝える事は、その日の除水量を決める時に大変役に立ちます。ドライウェイトが不明だと、除水量を決める時に指標がなく、多く除水すると血圧低下の原因となり、除水量が少ないと、心不全の原因となります。毎回の透析開始時にドライウェイトを確認していますが、その機会に覚えるようにしましょう。さらに、自宅で体重を測りましょう。特に朝体重を測ることは、その日の水分摂取量などを決める上で効果的です。
改訂版の透析運動ノートには、ドライウェイトを記入する欄があります。透析を行うために必要なご自身の情報を記載するページもありますので、是非ご活用の上、携帯していただきたいと思います。
看護師 後藤淳子
2023.03.09
透析と運動記録ノート改訂版ができあがりました。私を含め当院のスタッフもこのノートを使います。いっしょに健康増進に努めましょう。 令和4年度に当院では運動記録ノートを作成し皆様に配布させていただきました。多くの患者様にご利用いただき、体力測定の結果にも反映されだしたことは幸いなことと思っております。ご自宅での運動と透析中の運動等をご記入いただき、達成可能な短期目標、中期目標などをクリアして達成感を味わいながら、次回の体力測定に臨んでいただけましたら、スタッフ一同うれしい限りです。
本年度はさらに透析条件(透析時間、透析膜、血流量、ドライウェイト、心胸比、シャント等のブラッドアクセス、薬剤アレルギー、感染症の有無等)を加えて改訂版を作ってみました。本ノートを携帯することにより、大震災時、または出先での急病や事故の際にも滞りなくどこでも当院と同じ条件で透析を受けていただくことができるようになります。
是非とも、このノートをご活用いただき、毎回の透析時にご持参していただくようお願い申し上げます。(大石 明)
2023.03.04
運動掲示板を更新しました!
理学療法士 森島遥加
気温も上がり春の陽気を感じられる季節になりました!暖かな春が訪れると、1日ごとに花が開き、ちょっと見ない間に景色が一変している、なんてことも。今月は春のお花見スポットを紹介させて頂きました。ウォーキングをすることで脂肪燃焼やストレス解消、脳の活性化などの効果が期待できます。是非天気のいい日にお花見スポットに足を運んでみて下さい。当院の敷地内の桜も探してみて下さい。
2023.01.29
当院のスタッフが親御さんの体力測定を始めています 年をとると、年々体力が低下していくのは避けられないことです。しかし、今をときめく20代から40代の若い人は、老後の衰えや介護なしの健康寿命が以外に短いことには無関心なことが多いと思います。当院のスタッフも若い人が多く、自分とは無関係と思いながら透析室のリハビリを見ている人が少なくないでしょう。それでは頑張って運動している患者さんに親身に接することはできないかもしれません。そこで、スタッフに親御さんの体力測定をやっていただくことにしました。親御さんの現状を知ることにより将来の自らの状態を推測できるはずです。そしていくらかでも良くなるように当院のカレンダーなどを使ってアドバイスするのではないでしょうか。これはまさに親孝行になると思います。親孝行と言うのは簡単ですが、日々忙しく、休日は疲れ果てていてはなかなか会いに行くこともできません。この体力測定をきっかけに、普段できないでいるかもしれない親孝行をやっていただくことにより、透析患者さんの体力増進にもさらに興味を持ち、積極的にかかわるモチベーションになればと考えております。大石 明。
2023.01.24
シルバーリハビリ体操をご存知ですか? 茨城県立医療大学の元院長で茨城県立健康プラザ管理者の大田仁史先生により考案された介護予防のための運動プログラムです。シルバーリハビリ指導員は1級から3級までで約1万人いてボランティアで活動しています(当院でも元運転手の2人が既に3級の指導員資格を取っており透析室で活動中です)。当院がある6中地区でも8か所で指導員によるリハビリ運動が行われています。要するに茨城県の津々浦々で行われており、ご自宅の近くで、無料で運動指導を受けられるのです。こう言う私もシルバーリハビリを全く知らなかったのですが、たまたま1級の指導員の患者さんから当院のカレンダーの運動がシルバーリハビリ体操に似ていると言われたことをきっかけにして、こんなすばらしい活動が茨城県にあると知りました。市の広報にも情報が出ています。当院では透析中の運動ができるように理学療法士を採用していますが、両手を使う運動ができる透析がない日にもシルバーリハビリ体操などの運動をしていただきたいと考えております。シルバーリハビリ体操に参加をご希望の場合は、当院スタッフにおたずねください。大石 明
2023.01.20
鍋料理を楽しむための工夫
管理栄養士 前田智実 寒い日が続き、体が温まる鍋料理を食べることが多いと思います。鍋料理は、簡単に作ることができ、野菜や肉などがバランスよく食べられますが、透析患者さまにとっては、注意すべき点があります。
注意点
@水分が多い(汁を飲まなくても材料の水分が多い)
A塩分が多い(市販の鍋つゆの塩分)
Bカリウムが多い(煮汁に野菜などのカリウムが溶けだす)
C美味しくて食べ過ぎてしまう。注意しなければいけないことがありますが、決して「食べてはいけない」ということではなく、工夫すれば良いのです。
工夫ポイント
@水分で体重が増えやすいので、中2日ではなく、中1日の時に食べる。
A食べ過ぎないように取り分けておく。
B野菜は薄く切り、カリウムが流出する表面積を大きくする。
C煮汁はカリウムが溶け出している為、〆の雑炊や麺類は控える。
D市販の鍋つゆは塩分が多い為、昆布や鰹節の天然だしで煮てから食べる時にポン酢などのたれを付けて食べる。
E鍋、おでん、カレー、麺類などの水分の多い料理を続けて食べないこと。
注意点や工夫ポイントをおさえ、美味しく鍋料理を楽しみましょう。
2023.01.07
透析中も軽い運動をやってみましょう(大石 明) 運動の重要性はよく知られており、当院でも、散歩や、カレンダーの筋トレをする患者さんが増えています。透析患者さんも運動により生命予後が改善すると言われており、ぜひ続けていただきたいと思います。しかし、最近では座る状態または寝ている状態で長時間過ごすことが大腸がんなどの悪性腫瘍を増やすことが指摘されており、透析中でも体を動かすことが重要であると言われています。当院では、透析中にエルゴメーター、ストレッチや軽い筋トレをやっている患者さんが増えています。それに伴い、年1回行っている体力測定で体力の維持・向上が得られている患者さんが増えてきました。しかし、自分はまだ大丈夫だとか、めんどう、透析中にからだを動かすと疲れるし心配とのことで運動に消極的な患者さんもいらっしゃいます。そこで今回、テレビに運動のビデオを流してごく軽いストレッチ運動などを行えるようにしました。今まで運動に興味がなかった患者さんも軽い運動から始め、可能な人は徐々に運動強度を上げていくようにするのが良いと思います。短時間の軽い運動ですので是非、参加してみてください。
2022.12.19
運動掲示板を更新しました! 理学療法士 森島遥加
冬になりましたので透析室入り口にある運動掲示板を更新しました。気温が下がり手足が冷えると思うので、少しでも体が温まるように簡単なストレッチを5種類紹介しています。ストレッチを行う事で筋肉や関節の動きが良くなり血流改善に繋がります。その結果、体温の上昇、むくみ・だるさの軽減等の効果が期待できます。出かける前の準備体操として取り入れてみて下さい。
2022.10.15
秋の味覚の栗!カリウムにご注意下さい。
管理栄養士 前田智実
茨城県は栽培面積、生産量とも全国第1位を誇る栗の生産地です。
栗は茹でて食べても美味しく、新米で栗ごはんにすれば季節感も味わえます。また、渋皮煮や甘露煮などにすれば、スイーツとしても楽しめます。秋の味覚を代表する栗は、カリウム、ビタミン、食物繊維などがバランスよく豊富に含まれ、高血圧予防や便秘改善、疲労回復などの効果が期待されています。しかし、透析患者様の場合、カリウム摂取量の制限があり、食事摂取基準ではカリウムは1日2000r以下としているので、食べ過ぎはよくありません。食品100g中に含まれるカリウム量を比較すると、栗(生・約6個)には420r、りんご(1/3個)には110r含まれ、栗はりんごの約4倍もカリウムが多く含まれます。カリウムを食品から除去するには、「茹でる」「水にさらす」などの下処理を行う事が基本ですが、栗はこれらの下処理を行ってもカリウムはあまり減りません。そのため、栗を食べる場合は2〜3個程度に控えると良いでしょう。
2022.09.01
『災害時の公衆電話』
災害対策委員会 高萩ま梨絵
9/1は防災の日、8/30〜9/5は防災週間です。最近は大雨による災害が各地で発生し、7月には大規模通信障害が発生しました。通信障害時に公衆電話が役立ったようですが、使い方がわからない人も多かったそうです。公衆電話は通信規制対象外となる災害時優先電話であり、停電時でも使用可能です。災害時に有効な通信手段となりますので、お子さんやお孫さん等と一緒に使い方を確認してみてはいかがでしょうか。災害発生による無料化措置中は無料で使用できますが、アナログ公衆電話(赤い緊急通報ボタンがあるもの)の場合は硬貨をいったん投入しなければ使用できません。また、停電時にテレホンカードは使用できないため、キャッシュレスの時代ですが、硬貨や必要な連絡先のメモを財布や災害用バッグに入れておくと安心だと思います。災害はいつ発生するかわからないため、日頃からの備えが大切です。この機会に各家庭で防災対策の話し合いや防災用品の見直し等を行ってみてください。災害用伝言ダイヤルは9/5の17時まで体験利用できますので、利用してみてください。
2022.08.15
『香辛料を使って美味しく減塩』
管理栄養士 前田智実
香辛料は、食べ物の風味や色を出したり、臭みを消したりする効果があります。また、香りや辛味が、塩分を控えて物足りなくなった料理の味を引き締め、風味を引き立てるのにとても効果的です。香辛料類は、からしやわさび、とうがらし、カレー粉、にんにくパウダー、しょうがパウダー、シナモン、パセリ、バジルなどが含まれます。辛味のある香辛料類には、塩分が全く含まれていないわけではありませんが、含有量は0gもしくはとても少なく、また一人分としての使用量が少ないため、使用しても問題はありません。香辛料を使用した調理の工夫として、「浅漬け」を作るときに粉わさびを加える、「炒め物」や「サラダ」に粗挽きこしょうを使用する、肉や魚を焼くときににんにくパウダーや粉バジルの風味を付けるなど、香辛料を使用した調理法によって塩分量を1/3程度に減らすことができ、薄味でも味つけにメリハリがつき、食べやすくなります。
「塩」と「こしょう」が一体になった商品が販売されていますが、こしょうだけでなく塩も含まれ、塩の使用量が分かりにくいので使用は控えた方がよいでしょう。
2022.08.10
運動掲示板を更新しました!
理学療法士 宮崎彩
透析室入り口に掲示しております運動掲示板を更新致しました。今年の夏は「透析前のフットケア」がスローガンになっております。足の指や足首のストレッチをすることで「血流改善・転倒予防」につながっていきますので、透析前のベッド上や自宅でのスキマ時間に挑戦していただければと思います。運動してみてご不明点がある場合は遠慮なくお声かけください。また「効果が実感できた!」などのご意見もぜひお聞かせください。患者様・スタッフが一丸となって運動に取り組んでいければ幸いです。
2022.07.22
血圧が下がってきたのはなぜ?
透析開始から終了まで血圧が120未満と低い場合は、家庭血圧も低いことが多いです。体調が良ければそのままで問題ないのですが、立ちくらみなどがあれば、まず血圧の薬を飲んでいれば減らすか、やめます。それでも低い場合は、心臓に問題がないか超音波検査で確認します。問題がなければ、この血圧低下は太ったことを意味します。透析を受けてない人では、太ると脂肪が増え自然に体重が増加します。例えば60sの人は60.5sになります。ところがドライウェイト(DW)を60sに決められている透析患者さんの場合は、太っても透析終了時に機械で60sに強制的にされてしまいます。本来は60.5sのはずですから0.5s水分を余計に抜くことで60sにしているのです。体重60.5sの人の血液量は約4.7sですから、0.5sも血液量が減ると、血管壁を押す力は弱くなり血圧を下げるのです。したがって、血圧が低下してきた場合は、透析していない人で体重が自然に増えることにならって、DWを60.5sに設定し直すのです。この作業を日々の透析中や、診察時、および胸の写真を撮ったときに行っています。(大石 明)
2022.07.18
当院における運動支援に関するアンケート調査のお願い
理学療法士 大関寛子
本日から火曜日、水曜日(ナイト)に当院オリジナルカレンダーと運動記録ノート等に関するアンケートをお配り致します。調査の目的は、当院オリジナルカレンダーと運動記録ノートが患者様の活動量や運動量、意欲の増進にお役に立てているか否かを知り今後の支援に活かす事です。内容はカレンダーと運動記録ノートの利用状況に関するものの他に、意欲や歩数、座位時間などとなっています。カレンダーや運動記録ノートの利用がない方は、それ以外のところの回答にご協力を頂ければと思います。ご本人様のご記入が難しい場合にはご家族様にご記入を頂ければと思います。回収は、体温測定器付近に設置しますアンケート回収BOXへの投入または透析室スタッフにお渡し下さい。
期限は7月末までです。
ご不明な点はリハビリスタッフにお声かけください。ご協力の程よろしくお願い致します。
2022.07.17
第7波は身近に迫っています。くれぐれもご注意を。
報道されていますように、コロナは第7波となり、当透析室でも最近数名の患者様がかかってしまいました。誰がかかっても不思議ではない状況です。幸い透析患者様間の感染(クラスター)は起きていませんが、オミクロン株BA.5の感染力は従来株よりはるかに強いことは明白なようです。37度台の発熱が翌日には平熱に戻った場合、のどの違和感や咳、普段よりだるいなどの症状がある場合、あるいは御家族に発熱、咳、あるいはのどの痛みがある場合、自分だけは大丈夫と思い込み、クリニックに連絡せずに来院したり、送迎車に乗り込んだりしないでください。そのような患者様が散見されており、そのたびに同乗者や穿刺・返血したスタッフがPCR検査を受けているのです。他人に迷惑をかけないよう、必ず透析室に連絡してください。また、疑わしい場合も隔離室で透析を受けていただきますが、入口も別になり他の患者様と接することなく隔離室に入ることができます。他の患者様に知られずに入室できますのでご安心ください。そして、ご自身を守るために透析室ではマスクをはずさないでください。(大石 明)
2022.07.08
血圧が高くなってきたのはなぜ?
以前は低かった血圧が、最近は透析終了後も帰宅後も150を下回らなくなった患者さんもいらっしゃるのではないでしょうか。このような場合、ドライウェイト(DW)を下げる必要があるかもしれません。DWとはむくみがなく、これ以上透析で除水すると血圧が下がりすぎてしまう体重のことで、血圧、心臓の大きさ、InBodyの体液量の値、心臓から分泌される物質の量等を見て設定される目標体重のようなものです。透析を受けていない人では、やせると自然に体重が減ります。例えば60sが59.5sへ減ります。透析の患者さんでは、脂肪が減ってやせてもDWが60sであれば透析終了時は60sに機械で自動的にされてしまいます。本来は59.5sのはずですから0.5s水分を余計に残すことで60sにしているのです。この0.5sの余計な水分は血液量を増やし、血管を押す力を強くして血圧を上げることになります。そこでDWを59.5sに設定しなおして余分な水分が残らないようにして血圧を下げることになります。水分が過剰にたまっている状態では血圧の薬の効果も弱まりますのでDWの設定は重要です。(大石 明)
2022.06.05
「国民皆歯科健診」検討開始へ
私が歯科ドック的な健診も必要と書いた翌日に、ヤフーニュースで上記の記事を見つけてしまいました。「骨太の方針」で全国民に毎年の歯科健診を義務付ける国民皆歯科健診を令和7年の導入を目指して政府自民党が検討を開始したことが5月29日に分かったとのことです。
歯を多く残すためには歯周病などの早期発見と治療が重要であること、歯周病を放置すると糖尿病の合併症などの重大な病気につながる可能性が指摘されていること、全国の約7割の自治体では40歳から10年に1度歯周病対策の検診を実施しているものの受診率が1割にも満たないことが皆歯科健診を検討するきっかけになったようです。
具体的には、毎年行う健診の際に唾液を提出してもらい歯周病の可能性がある人を受診につなげるとのことです。当院の透析患者様には5年前から唾液検査を実施して歯科受診を勧めているわけですから先見の明があったということかもしれません。当院では外来通院中の患者様も実費(1,000円)でこの唾液検査を受けることができますので、ご希望の患者様は是非受けてご自分の歯と健康を守っていただきたいと思います。(大石 明)
2022.06.03
歯を大切にしましょう
私が小学生の頃、グリコのチョコレートには「おつかいブル公」という無線で動く犬の景品がもらえる券が入っていました。「おつかいブル公」の絵が4分割された1部分が入っており、30セットを集めて送るとその景品がもらえます。1セットの内、Aの部分がなかなか出ず、毎日のようにグリコのお菓子を食べて、ついに、その景品をゲットしました。
しっかり歯磨きもしていませんでしたから当然のように虫歯ができ、歯医者通いです。歯医者を出ると、なんと隣に今川焼の店があり、ついつい買って帰るわけです。気がつくと高校生の頃には前歯の間に穴が開いており、また歯医者通いです。
と言うことで私は歯医者を欠かせたことがありませんが、当時は虫歯の治療でかかっていたわけです。しかし、最近では歯を少しでも長持ちさせるべく、歯周病の治療や予防でも定期的に通院するようになりました。歯周病は自覚症状なく進行し、進行すると歯が抜ける病気で、しかも成人の8割がかかっているという病気ですから、人間ドックのように歯科ドック的な健診も必要なのです。皆様も歯周病の治療をしてくれる歯医者さんに通うようお勧めします。(大石 明)
2022.06.03
運動掲示板を更新しました!
理学療法士 宮ア 彩
透析室入り口から体重計に向かう途中に運動掲示板があることをご存知でしょうか。皆様に運動をもっと身近に感じてもらいたいと思い、定期的に掲示物を更新しております。今回は梅雨の憂鬱な気持ちをスッキリさせるべく、簡単なストレッチを4種類ご紹介しています。また、待合室にもゴムチューブ運動を掲載しております。場所を取らずに座った状態で、気軽に運動することが可能です。掲示板には運動方法を3つご紹介していますが、鍛えたい部位ごとに多数運動資料を用意しております。ご希望の方にはゴムチューブと運動資料を併せてお配りしますので、スタッフにお声かけください。それぞれの運動掲示板の写真を載せますので、皆様ぜひご覧ください。
2022.05.10 こむら返りの対策
看護師 荒井絵梨
透析中や就寝中又は急な動きに伴って足がつった痛い!と経験した事はありませんか?健常者が少しつった!といった程度のものではなく、スタッフが力を加えても容易に関節が動かない程強いものです。 透析後半に起こる事が多く血圧低下を伴う事が多いです。これは透析により筋肉内の水分とナトリウムの喪失が起こる事、及びカルシウムやL-カルニチン(筋肉を動かすのに必要な物質)が低下するためつりやすくなるのです。 対処法は体重増加に気を付ける事です。一時間あたりの除水量は少ない程、血圧低下が少なく(こむら返りの予防法にもなる)楽な透析となるため、透析間の体重増加を、抑える事が重要です。
そのためには塩分制限が必要です。一日に塩分8g摂(と)ると1Lの水分を摂るように人の体は作られています。したがって、一日の塩分摂取量を6g以下に抑える事が重要です。このような減塩により透析間の体重増加(ドライウェイトより中1日で3%、中2日で5%までの増加が目安)に気を付ける必要があります。それでもつるなら芍薬甘草湯を飲むこともできます。辛い経験は一緒に減らしましょう!
2022.05.02 コーヒーは飲んでも大丈夫?
管理栄養士 前田智実
食事の時や一息つきたい時にコーヒーを飲んでいる方もいらっしゃると思います。コーヒーは飲んでも結構ですが量と種類、飲み方に注意が必要です。透析の食事摂取基準では、カリウムは1日2000mg下とされています。食事や間食の摂取量の違いによりカリウム摂取量に違いがありますが、透析患者様は1日1100〜2300mg程度のカリウムを摂取しています。コーヒーを飲む際に気を付けたい栄養成分は、水分、カリウム、リンです。コーヒーに含まれるカリウム量を150ml当たりで比較すると、ドリップコーヒーは97.5mgインスタントコーヒー(熱湯150ml当たり2g:ティースプーン1杯)は72mg、カフェオレ(市販)は100〜120mgまれます。また、果物に含まれるカリウム量を比較すると、りんご1/4個は88mg、苺中3粒は85mg含まれます。コーヒーを飲む際は、コーヒーの水分量も1日の水分摂取量に含まれる事、インスタントコーヒーは粉を入れ過ぎずに薄く作る事、ミルクを入れることによって含まれるカリウムやリンも更に多くなる為ミルクを沢山入れない事がポイントです。
2022.04.28
ゴールデンウィーク期間中の生活について 新型コロナウイルス感染症が未だ収束していない状況で、3回目のゴールデンウィークを迎えます。今回は緊急事態宣言やまん延防止等重点措置の制限がないということで、外出など様々な計画をご予定の方もいらっしゃるかと思います。3密(密閉・密集・密接)する状況は避け、基本的な感染予防対策(マスク着用・アルコール消毒・手洗い・換気など)を徹底しましょう。
世間では、ゴールデンウィーク明けの感染急拡大を恐れています。ウイルスは身近に存在することを念頭に行動し、できるだけ不要不急の外出は控えましょう。子供や孫からの感染も多く、家庭内での注意が必要と考えております。大変なご負担となりますが、引き続きご協力をお願い致します。
当院では、ご家族様がコロナウイルス陽性で濃厚接触になり、その後感染した方がいらっしゃいます。患者様からの迅速なご連絡により、クラスターを起こさず経過することができ感謝しております。
早期の対応がとても重要です。今後とも体調不良時や濃厚接触者になった際などはご連絡頂くよう、よろしくお願い致します。
大石内科クリニック 鈴木弘恵
2022.04.16
透析室になぜ運動療法?
理学療法士 大関寛子
2021年8月から透析室に理学療法士が常駐し、現在は3名が在籍しています。
透析患者様への運動療法は、持久力、生活の質、筋力や歩行能力の改善、又身体活動量の維持・増加は将来起こりうるこれらの低下を予防できると考えられています。当院においても理学療法士により、運動療法が必要な患者様に対して提供されるようになりました。
運動療法の主な内容は、ストレッチ、レジスタンストレーニング(ボール・重錘・チューブ運動等)、有酸素運動(エルゴメータ)です。個々の身体機能に合わせて負荷や内容を変え、必要があれば介助のもと実施しています。また、自主運動を希望の場合は、チューブや自重を使った自宅運動指導を行っています。
2022年は「ながら運動で健康な1年を」というカレンダーを作成し日常的に体を動かす機会(身体活動量)を増やす試みを行っています。さらに患者様自身が身体活動量を自己観察する「運動記録ノート」も配布しました。様々な形で透析患者様の生活をサポートして行きたいと考えています。
クリニックホームページで運動療法の内容を動画で紹介しています。
2022.04.05
お知らせ
本年2月で5年8カ月勤務された小川裕二郎先生がひたち野うしくで開業のため退職となりました。まさに光陰矢のごとしという感じです。この間、シャントの治療(PTA)等で大きな貢献をしていただくとともに、私個人も休暇を取ることができて助かりました。今後のご活躍を祈願しております。
今後は、シャントのPTAと手術は開業当初から当院に勤務していただいている水戸赤十字病院形成外科部長の馬本直樹先生と国際医療福祉大学成田病院血管外科チームに担当して頂きます。また、数年来、月に2回いらしていただいた東京医科大学茨城医療センター循環器内科の東谷迪昭先生が救急外来も担当することになり、当院への勤務ができなくなりました。その後任として牛久愛和総合病院循環器科部長の藤縄学先生が週1回勤務していただけることになり、より循環器方面も充実した診療につながるものと期待しております。
また、看護師が2名増員となり、臨床工学士は1名産休明けで増えております。理学療法士につきましても増員を予定しております。引き続き、当院の透析医療の充実に向かって努力する所存ですのでよろしくお願い申し上げます。(大石 明)
2022.03.11
災害に備えて
災害対策委員 坂本真由美
3.11.東日本大震災から11年が経過します。
この11年の間にも地震を含め自然災害が多く発生し、多くの場所で被害が出ています。
いつ自然災害が発生するか分かりません。ですから、できる限りの備えはしていきたいものです。
災害をきっかけに防災を意識した方は多いかと思います。私もそうです。
備蓄品の準備(季節や環境に応じて)・家具類の転倒防止・家族との連絡手段・避難場所や集合場所の確認など。
こうした備えも必要ですが、正確な情報を得る為にラジオや防災無線、災害用伝言ダイヤルがあります。災害用伝言ダイヤルは普段使い慣れていないといざ使おうとしてもうまくできません。当院では患者さんに向けて毎月1日に災害用伝言ダイヤルを利用しています。
この際に使い方を練習してみてください。【171】にかけガイダンスに従って再生を行ってください。
またその他にこのLINE@の活用もあります。ご家族で登録し情報共有のひとつになればと思います。
2022.03.09
朝食を食べていますか?朝食は大切です。
管理栄養士 前田智実
患者さまと食習慣についてお話をしていると「朝食は食べない」という声を聞くことがあります。「夜遅くに帰宅して夕食をとり、直ぐ就寝するため朝起きてもお腹が空かない」「起床が遅いため食事をとる時間がない(出勤時間ギリギリまで寝ていたい)」「長年の習慣」ということが理由のようです。
私たちの身体は、朝食を抜くと昼食や夕食後の急激な血糖上昇を招きます。長い空腹の状態で食事をとると食欲が増して 1 回の食事量も多くなります。適正なエネルギーでも1日1〜2回にまとめて食べることは1回の食事量が増えるため、食後の急激な血糖上昇および長い食後高血糖状態を招きます。その結果インスリンの分泌機能を担う膵臓に大きな負担をかけることになり糖尿病を悪化させてしまいます。
良好な血糖コントロールや合併症予防のためには、3食規則正しく食事のリズムを整えることが重要です。なるべく朝食でカロリーを多めにとり、昼食は平均的、夕食を少食に調整すると1日の摂取カロリーが同じでも体重が減り、血糖コントロールが改善します。
2022.02.24 コロナ禍で受診を控えるべきか 新型コロナが流行してから受診を控える患者さんが散見されます。クリニックに行ってコロナにかかったら大変ということなのでしょうが、病院と違い、クリニックでクラスターが起こったという話は出ていません。しかも内科だけでなく、歯科、耳鼻咽喉科、眼科などの、より患者さんと医療従事者が接近せざるを得ないクリニックでもクラスターの報告は見られていません。私は歯科クリニックに通院を続けていますが、特に問題なく経過しています。
当院では発熱、または、のどの痛みや咳などの風邪症状の患者さんも電話診療にしており、患者さんから濃厚接触者になったスタッフもいません。換気下で、マスクをし、手を消毒して注意をし合っている患者さんと医療従事者間では、感染が広がる心配はないと考えております。
受診を控えることで、治るはずの早期がんが手遅れになったり、糖尿病の患者さんでは視力低下が進み失明に至ったり、腎機能低下が進んで人工透析が必要になったりと、受診を控えることは大きな危険を伴います。受診を控えるより、不特定多数の人の中での会食を避け、家庭内での感染予防に注意を払うべきです。
2022.01.27
3回目はファイザーかモデルナか?
オミクロン株が蔓延していますが、皆様も3密を避け、マスクを着け、手洗いをしと対策に余念がないものと思います。そして何よりもワクチンを打つ必要があります。ご存知のように日本で使えるワクチンにはファイザー製とモデルナ製があります。当初好きな方を選べると発表されていましたが、実際にはファイザー製の供給量は少ない状況です。モデルナは副反応が強いと警戒しているかもしれませんが、3回目は1,2回目の半量になっており副反応は軽減しています。また、3回目がモデルナになった場合も十分に抗体価が上昇することが知られています。さらに1,2回目がファイザーの場合とモデルナの場合で半年間比較した研究によればモデルナの方が新型コロナの感染、発症、重症化予防の効果が高かったとの報告もあります。 私は今回、皆様に体験を説明できるようにと思い、モデルナを打ちました。熱も出ず、注射部位の痛みも大したことはありませんでした。当日も翌日も通常通り問題なく勤務できました。ファイザーであっても熱が出る人は出るのでどちらを打つか気にする必要はないと思っています。要はなるべく早く打つことです。
2022.01.15
コロナ太り解消に向けて
50年以上前、私が小学校に行く前頃にかすかに記憶に残っている母親は、洗濯板で洗濯し、庭でご飯を炊き、雑巾がけをし、ニワトリを飼い、買い物には15分程歩いて商店街に行き、化粧品や雑貨の店をやっていたのでそこでも働きと、1日中動き回っていました(東京での話です)。もちろんやせていましたが、50代になった頃には、徐々に太ってきた記憶があります。洗濯機、炊飯器、掃除機、冷蔵庫が普及し動きが減ったからと思います。
最近ではコロナ禍でテレワークになり、通勤時やオフィス内での歩行がなくなった分、運動不足になって太るコロナ太りが話題になっています。コロナが心配で外に出るのも控えているという話もよく聞きます(人ごみに行かなければ良いだけですが)。そして前回にも列挙しましたが種々の理由で外を歩けないわけです。
このような場合、ルームランナーを利用するか毎日雑巾がけをやるのも一方です。いまさらそんなことは無理という人には、部屋でできるもも上げやスクワットも良いでしょう。そのような運動不足解消の手助けになるように、「ながら」運動のカレンダーを作成しましたので是非ご利用ください。
2022.01.07
ダイエット再び その5
明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。
1sの減量をどうやったら良いのでしょうか。1sの脂肪には800gの脂質が含まれており、1gの脂質は9kcal換算ですから7,200kcalを30日で減らせば1sの減量ができます。つまり1日240kcalのダイエットか運動で月に1sの減量が可能です。
60sの人が通常の速度の時速4qで休まず歩くと1時間20分でほぼ240kcal消費できます。歩いたからと言って200kcal前後あるアイスクリームや大福などを食べたりしなければ、1ヵ月の継続で1sの減量ができます。
一方、ひざや腰が痛い、寒い、暑い、花粉、時間がない、運動が嫌い、コロナが心配、一人では恥ずかしい、不審者と思われるなどの理由でどうにもこうにも歩くことができなければダイエットだけやりましょう。1日ご飯1杯(150gで約240kcal)分を減らせば良いのです。もちろんご飯の代わりに余計なものを食べては元も子もありません。
1sやせるのは簡単そうですが1ヵ月の継続が必要です。自信がない人は、まず月に0.5sの減量から始めてみましょう。
2021.12.29
ダイエット再び その4
外来で「減量する必要があります」と話しますと「運動していなかったから」と言う患者さんが結構多いなと感じます。しかし運動だけで減量するのは並大抵のことではありません。普通の速度である時速4qで40分歩くと体重60sでしたら126kcalの消費となります。ちょうど柿1個をやめると126kcalの節約になります。
ショートケーキ1個でしたら366kcalで、カップヌードルやマックのフィレオフィッシュより少し多いカロリーとなります。これは2時間歩き続けなければ消費できないのです。運動後にアイスクリーム1個食べているという患者さんの話を聞きますが、ご飯1膳以上を食べているのと同じですから長時間激しい運動でもしない限り減量効果は見込めなくなります。
このように余計なものを食べない方が楽に減量できるのです。多くの人にとって学生時代に部活動でやったような長時間の激しい運動は無理ですから運動だけでやせようと思わない方が良いでしょう。ただ運動はダイエットと一緒にやると効果が出るのも事実です。また、ダイエットを続ける励みになり、健康効果も期待できるので是非取り入れてください。
2021.12.22
ダイエット再び その3
ダイエットは思いついたらすぐにできそうですが、きっかけがないとなかなか始められないのも事実です。私が今回、やってみようと思えたのは、体操の内村航平選手が、もう何年も日に1食にしていると知ったからです。練習前に食べてしまうと体が重く感じられ良い演技ができないと感じて続けているそうです。タモリやたけしその他多くの知識人に1食を継続している人はいますが、まさかあの内村選手が1食と知って驚いたのです。
また、そういえば、以前、「火垂るの墓」をテレビで見たことがきっかけになったこともありました。戦中戦後のつらい兄妹の話ですが、この飽食の時代に太りすぎていることに罪悪感を感じさせられたのです。
2年前に12sの減量をしたときのきっかけは、このラインを始めて、ダイエットについて書いたことでした。周囲に宣言して後戻りできなくするのもよい方法と思います。また、7年前には93kgから半年で15s減量したことがありますが、このときは学会の講演を聞いて糖質制限が有効であると確信が持てたから実践してみたのでした。減量を目指す患者さんは、何かしらきっかけを見つけて開始してみてください。
2021.12.15
ダイエット再び その2
ダイエットはつらい、始めても三日坊主で終わってしまうのが関の山だなんて思うことでしょう。私もダイエットしようかなと考えると何回も経験しているのに本当にできるかな、面倒だななんて思ってしまいます。ところが3日続けるとやめるのがもったいないと感じてきます。
具体的には朝はみかん1個か柿半分と牛乳1杯、昼は弁当ならご飯を半分残し、夜はご飯半膳に抑え、間食は今の時期はみかん2個までと決めています。しかし、この通りにいかないこともしばしばです。孫の七五三で会食があったり、3人の子供が入れ代わり立ち代わり来ては甘いものを持ち込むのでいらないとも言えず付き合ってしまうのです。それでも1か月で4s減量しました。昼頃になると外来中に空腹感を感じてきますが、しばらくすると感じなくなります。この空腹感が来てこそ体重が減ると思えば耐えられます。
しかし、糖尿病でインスリンを注射していたり、低血糖を起こす可能性がある薬を飲んでいる患者さんはまねしないでください。それこそ月に0.5kgのスピードで減量できれば十分ですし、0.5から1sの減量ですら血糖コントロールが改善するのですから。
2021.12.04
ダイエット再び
当院に通院中の患者さんの中には2,3sどころか5sあるいは10s以上減量した方が良いと思われる人が結構いらっしゃいます。こう言っている自分も2年前に86sから74kgに減らしたものの、その後、83sにリバウンドしてしまいました。例えば、朝はご飯半膳と納豆、昼はコンビニの野菜、お握り1個、から揚げ1袋の半分、夜はご飯一膳と副食程度しか食べていません。寿司だってシャリを半分残すほどです。なのにリバウンドです。夜11時過ぎに帰宅してからの果物や甘いもの、お酒とつまみなどがリバウンドの原因なのです。要するに、余計なものを飲み食いすると3食であまり食べていなくても体重は増えてしまうのです。
しかしなぜ2年で12sも増えてしまうのかと思われるかもしれません。月に0.5sの体重増加は大したことないと感じられますが、2年は24か月ですから0.5s×24か月で12sの体重増加は簡単に達成できるのです。この0.5sの体重増加がバカにならないことを知っておくべきです。と言いながら私も今気づいたのです。0.5sの増加があったら余計なものをなるべく控えてその都度元に戻すようにしてみましょう。
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